介護業界に入ったきっかけを教えてください

高校卒業後、鴨川の漁協に入って、約4年間働いたんです。勝浦で仕事といえば、「介護、漁師、土木、自営業」がまず思い浮かびますよね。僕が漁協で働くことになったのは、自分が釣り好きだったのと、親族にも漁師が多かったから、漁業関係の仕事が身近に感じられたんです。

漁協職員として働いてる時に漁業関係者と会う機会が多くて、その中でも魚屋には高齢者が多かったんですよ。そこで、重い荷物を持ち上げるのを手伝っている時に、自然とお年寄りと話すのが楽しいって思ったんです。そこから、介護関係で何か楽しいことができないかと模索し始めて、ちょうど介護タクシー事業の立ち上げを考えていた頃に、釣り仲間であり、現在の仕事仲間でもある介護リーダーの裕美さんから「施設を見に来てみないか」って声がかかって、見学に行ったら楽しそうだなって思ったんです。それがきっかけで入社しました。

実は、妻も当時別の仕事(病院の清掃スタッフとして勤務)をしていて、僕が介護タクシーやりたいって話してたら、「介護楽しそうだから私も行っちゃおうかな!」って。気づいたら、妻の方が僕より早く入社してたんですよ(笑)。

介護業界に入る前と実際の仕事で感じたギャップは?

この仕事を始める前から、介護がどんなものかを本やネットで予習してきたので、何に対してもギャップは比較的少なかったと思います。ただ、認知症の方への対応方法は、事前に予習していた情報と違っていて大変でしたね。

介護の仕事は確かに忙しいですが、僕個人的には忙しい方が好きだし、基本的にポジティブなスタンスなので、全く苦ではありませんでした。

研修期間の様子を教えてください

先輩たちがよく声をかけてくれたし、ほぼマンツーマンでついて教えてくれたんですよ。僕の場合、リーダーの裕美さんが元々知り合いだったことも大きかったと思います。

排泄、入浴、食事介助までの基本スキルは1ヶ月くらいで習得できたけど、最低でも3ヶ月かけて研修してくれるので、安心して仕事ができました。

仕事のやりがいを感じる瞬間は?

感謝されることが僕らにとって一番のやりがいなんです。この場所で利用者さんに私生活を送ってもらっているから、できるだけ心地よく過ごしてほしいと思っています。

だからこそ、認知症などで普段感情コントロールが難しい人が笑顔になってくれた時や、最初にあまり話してくれなかった利用者さんとの関係性をひとつひとつ構築していくのがとても楽しいんですよ。今よりももっとオープンで、家にいるような介護をしてあげたいんです。

これから介護の仕事に挑戦する人へ

利用者さんの気持ちもあるので、介護の仕事は思い通りにならないこともたくさんあります。きちっとしすぎな性格の人は、自分がどこまで相手のペースを許せるかによって、自身で問題を抱え込みすぎずに仕事に臨めると思います。

施設ってすごくお堅いイメージだったけど、ここへ見学に来て「みんな、なんか楽しそうだ!」って思えたのが僕にとっての決め手でした。飛び込んでみると全然堅い仕事じゃないし、むしろ楽しい仕事だなって思います。

今後やっていきたいこと・どんな人と一緒に働きたいか

昨年、子どもが生まれて家族が増えました。驚いたことに、妻だけでなく私も育児休暇を取得できる制度が利用できました。夫婦一緒に育児休暇を取れることで、子育てと仕事を両立できる環境が整っており、とてもやりがいを感じています。

勝浦には「介護系でやってみたいこと」が溢れているんです。例えば、観光地として栄えていた勝浦には、残念ながら今では廃業してしまった民宿や施設などがあるので、それらを今後活用できないか、何か介護と面白いコラボができないかと考えています。地域密着型で何かできないか模索していきたいです。

この職場はギスギス感もなく、スタッフ同士の情報共有や声掛けが多くて、コミュニケーションが密な現場なので、明るく元気な人と一緒に働きたいです。